犯罪白書編に続き、今回は「2021年度公務員試験向け白書の注目ポイント」の高齢社会白書編です。

福祉職・心理職の専門試験で高齢社会白書からの出題はかなり多く、特に社会福祉の分野で頻繁に出てくるので、必ず押さえておきたい白書の一つです。

今回は令和2年版高齢社会白書からの抜粋ですが、試験では2〜3年前の白書から出題されることも稀にあるので、時間があれば自分でも3年分ぐらいの白書に目を通してみてください!

高齢化率は28.4%

令和元年10月1日時点で、総人口1億2617万人のうち65歳以上の人口は3589万人。高齢化率は28.4%となりました。

高齢化率は右肩上がりで上昇し続け、令和7年には30%を超えると予測されています。

また、65歳~74歳の人口は1740万人、75歳以上の人口は1849万人で、75歳以上の人口が65歳~74歳の人口を上回っていることも押さえておきたいポイントです。


健康寿命が大きく伸びている

日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、平成28年時点で男性が72.14年、女性が74.79
となっており、平成22年の数値と比べて大きく延びています。

平成22年比べ、平成28年は男性が+1.72年、女性が+1.17年。

これは平均寿命の延び(平成22年から平成28年で男性+1.43年、女性+0.84年)と比べても大きく、国主導による健康寿命を延ばす取り組みの成果が出ていることがわかります。

実際、「2010年の数値と比べ、2020年までに健康寿命を1歳以上延伸、2025 年までに2歳以上延伸」という国の目標は早期に達成されたため、2018年には新たな目標が設定されました。


60歳以上の人の約4分の3が経済的な心配なく暮らしている

60歳以上の男女1755人に、現在の経済的な暮らし向きについて聞いたところ、「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」が20.1%「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」が54.0%となり、合わせて74.1%の人が経済的な心配なく暮らしていると判明しました(令和元年度「高齢者の経済生活に関する調査」)。

これは平成28年に実施された「高齢者の経済・生活環境に関する調査」の、心配なく暮らしているとする割合64.6%よりも高く、この数値からも高齢者の生活が改善傾向にあることがわかります。

テレビや新聞などで高齢者の暮らしについての問題を目にすることも多いので、「高齢者=貧しい」というイメージがありますが、私たちのイメージほど高齢者はお金に困っていないのですね。

ただ、調査対象のうち「配偶者と離別した人」は57.7%、「健康状態が良くない人」は57.3%と平均を大きく下回っており、生活環境によって貧富の差が大きいことも確かです。


60歳以上の人の約8割が生きがいを感じている

60歳以上の男女1755人に、どの程度生きがいや喜び、楽しみを感じているかを聞いたところ、
「十分感じている」が37.2%「多少感じている」が42.5%となり、合わせて79.6%の人が生きがいを感じていると判明しました(令和元年度「高齢者の経済生活に関する調査」)。

経済的な不安を抱えることなく暮らす人が多いように、ほとんどの人が生きがいを感じながら暮らしているのですね。

生きがいを感じている高齢者が多いことも、健康寿命延伸の要因の一つかもしれません。

ただ、「配偶者有」が82.1%と高いのに比べ、「未婚」は63.1%、「離別」は67.9%と低く、経済的な暮らし向きと同様、配偶者の有無が生きがいにも大きく影響しています。


まとめ

令和2年版高齢社会白書から、特に試験で出題されそうな4つのポイントを抜粋しました。

高齢者のほとんどが実はお金にそれほど困っていなく、生きがいを喜びを感じながら暮らしている、ということを頭に入れておくと良さそうです。


参考サイト
内閣府【高齢社会白書】
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html