2021年度法務省専門職員採用試験の概要が発表されたので、改めてその詳細をまとめておきたいと思います。

矯正心理専門職、法務教官、保護観察官を目指す人は、日程や試験内容などに見落としがないようしっかりと確認しておいてください。

試験日程

受付期間2021年3月26日(金)9:00~4月7日(水)
第1次試験6月6日(日)
第2次試験7月5日(月)~7月8日(木)のいずれか
最終合格者発表8月17日(火) 9:00

例年から日程に変更はありません。

6月上旬に1次試験がおこなわれ、そこから約1カ月後に2次試験、さらに1カ月後に最終合格者の発表という流れです。

最終合格者の発表後は、採用勤務地の希望をもとに採用面接が実施されます。

例年どおりであれば9月に指定の地方更生保護委員会で採用面接が実施され、正式な内定が貰えるのは10月以降です。

たいていは第1希望から第3希望のいずれかの地方更生保護委員会で採用面接が実施されますが、定員数の関係などによっては希望地ではない場所で実施されることもあります。

受験資格

・矯正心理専門職A、B

(1) 1991年4月2日~2000年4月1日生まれの者

(2) 2000年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア 大学(短期大学を除く。以下同じ。)を卒業した者及び2022年3月までに大学を卒業する見込みの者
イ 人事院がアに掲げる者と同等の資格があると認める者

(3) (1)又は(2)に該当する者のうち、矯正心理専門職Aは男子矯正心理専門職Bは女子に限る。


法務省専門職員の3職種のうち、矯正心理職だけ短期大学または高等専門学校の卒業者は不可です。

21歳未満の場合は、大学を卒業、もしくは大卒資格と同等の資格を持つ場合でないと受験できません。

・法務教官A、B

(1) 1991年4月2日~2000年4月1日生まれの者

(2) 2000年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア 大学を卒業した者及び2022年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
イ 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2022年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者

(3) (1)又は(2)に該当する者のうち、法務教官Aは男子法務教官Bは女子に限る。


法務教官は21歳未満の場合でも、大学を卒業、短期大学を卒業、高等専門学校を卒業、もしくはそれらと同等の資格を持っていれば受験可能です。


・法務教官(社会人)A、B

(1) 1981年4月2日~1991年4月1日生まれの者

(2) (1)に該当する者のうち、法務教官A(社会人)は男子法務教官B(社会人)は女子に限る。

・保護観察官

(1) 1991年4月2日~2000年4月1日生まれの者

(2) 2000年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア 大学を卒業した者及び2022年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
イ 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2022年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者


保護観察官も法務教官同様に、21歳未満の場合でも、大学を卒業、短期大学を卒業、高等専門学校を卒業、もしくはそれらと同等の資格を持っていれば受験可能です。

試験内容

・1次試験

  試験種目試験内容解答時間配点比率
基礎能力試験
(多肢選択式)
40題出題
知能分野27題
(文章理解11、判断推理8、数的推理5、資料解釈3)

知識分野13題
(自然・人文・社会13(時事も))
2時間20分矯正心理  2/11 
法務教官   2/10
保護観察官 2/10
  専門試験
(多肢選択式)
【矯正心理】
60題出題40題解答
・必須問題 心理学に関連する領域20
・選択問題 40題のうち20題選んで解答
(心理学10、教育学10、福祉10、社会学10)

【法務教官、保護観察官】
40題出題
(心理学10、教育学10、福祉10、社会学10)
2時間20分矯正心理  3/11 
法務教官   3/10
保護観察官 3/10
  専門試験
(記述式)
【矯正心理】
心理学に関連する領域 1題

【法務教官、保護観察官】
4題のうち1題選んで解答
心理学に関連する領域、教育学に関連する領域
福祉に関連する領域、社会学に関連する領域
1時間45分矯正心理  3/11 
法務教官   3/10
保護観察官  3/10

試験内容、解答時間、配点比率いずれも変更点はありません。

専門試験の記述式についてですが、法務教官と保護観察官は、当日に問題を見て自分の解きやすそうな問題を選べます。

もちろんその年の問題の難易度や、それぞれの得意不得意によって変わりますが、記述式の難易度は心理学>社会学>社会福祉学>教育学という感じです(私の体感ですけど…)。

教育学は範囲が狭いので対策しやすい、社会福祉学は逆に範囲が広すぎてそれほど難しい問題が出ない、社会学は理論や専門用語を理解していないとまったく解けない、というのが私の感想です。

心理学は矯正心理志望でないとそれほど深く勉強しないと思うので、法務教官か保護観察官志望の人が解くのは難しいと思います。

私としては、法務教官か保護観察官志望の人は社会学、社会福祉学、教育学を満遍なく対策するのがおすすめです!

特に社会福祉学は、他の受験先の記述試験でも必要になることが多いので、勉強して損はないと思います。

それから解答時間について少しお話しすると、基礎能力試験は時間ギリギリになりますが、専門試験は2つとも結構時間が余ります。

基礎能力試験はペース配分を考えて解かないと間に合わないので、模試などを受けて試験慣れしておくのがおすすめです。

・2次試験

試験種目         試験内容配点比率
人物試験人柄、対人的能力についての個別面接
(矯正心理:心理臨床場面において必要になる
判断能力などについての質問も含む。)
矯正心理  3/11 
法務教官  2/10
保護観察官 2/10

人物試験の他、矯正心理と法務教官では身体検査と身体測定が実施されます。

裸眼視力がどちらか1眼でも0.6に満たない人(両眼で矯正視力が1.0以上なら大丈夫)は不合格となるので注意が必要です。

個別面接については私が2019年度に受験したときの感想を記事にしてあるので、こちらも合わせてご覧ください。

https://tadano-nezumi.me/exp1/

https://tadano-nezumi.me/exp2/



過去3年の実施状況

・矯正心理専門職A、B

実施年度申込者数1次試験合格者数最終合格者数
2020年度A 142
B 246
       91
       114
    45
    75
2019年度A 127
B 203
       81
       84
    35
    55
2018年度A 130
B 215
       87
       89
    44
    60

・法務教官A、B

実施年度申込者数1次試験合格者数最終合格者数
2020年度A 1,052
B  400
      513
      183
    241
     95
2019年度A 1,108
B  380
      266
      138
    148
     80
2018年度A 1,105
B  414
      288
      166
    159
    104

・保護観察官

実施年度申込者数1次試験合格者数最終合格者数
2020年度281(191)   159(113)  94(67)
2019年度326(185)   124(74)  79(56)
2018年度336(222)   114(73)  80(59)
()内は女性の数です

倍率はほとんどの区分が3〜4倍程度、法務教官Aは毎年かなりの高倍率です。

また、最終合格者全員が採用されるとは限らないので、ここからさらに人数が絞られることになります。

 

2021年度の採用予定数

※2021年度の採用予定数は3月上旬頃に発表される予定なので、発表され次第追記します。

まとめ

以上で、2021年度法務省専門職員採用試験の説明を終わります。

国家総合職人間科学区分や家裁調査官補と比べると易しめとはいえ、それでも倍率が高いのは確かです。

1次試験まではまだ2カ月ちょっとありますから、これまで身につけた知識の維持と足りない部分の補強、記述対策、面接対策をしっかりとやっていきましょう!


参考サイト
人事院 国家公務員試験採用情報NAVI【法務省専門職員(人間科学)採用試験】
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sennmonnsyoku_daisotsu/houmu/houmu_daisotu.html