法務省専門職員(人間科学)採用試験は、矯正心理専門職、法務教官、保護観察官の3つの区分があります。

合格率は毎年20%前後で、福祉職・心理職の公務員試験の中ではやや難しめの試験です。

国家総合職人間科学区分や家庭裁判所調査官補よりは易しく、地方上級の福祉職・心理職よりは難しめといったところです。

・矯正心理専門職

矯正心理専門職は心理学のスペシャリストで、非行を犯した少年や刑事施設に収容されている受刑者を対象に、面接や心理検査を行います。

勤務先は、少年鑑別所や刑事施設です。

面接でも、少年院と少年鑑別所の違いは聞かれる可能性が高いと思うので、理解しておく必要があります。

簡単に言うと、少年院は更生するための教育や支援を行う所で、少年鑑別所は家庭裁判所の審判のために、少年の鑑別をする所です。

・法務教官

法務教官は、少年院・少年鑑別所に収容されている少年や刑事施設に収容されている受刑者を対象に、生活指導や職業指導、社会復帰のための支援などを行います。

ドラマで出てくるような刑事施設に勤務している刑務官とは、また別の職業です。

違いを簡単に説明すると、受刑者の監督をするのが刑務官で、収容者の矯正教育をするのが法務教官となります。

・保護観察官

保護観察官は、社会の中において、犯罪をした人や非行のある少年の再犯・再非行を防ぎ改善更生を図るため、仮釈放や仮退院のための調査や、保護観察などを行います。

勤務先は、地方更生保護委員会や保護観察所です。

・試験内容

※2020年度の試験制度を基に執筆しています。

保護観察官と法務教官の試験内容は同じです。

1次試験では、教養科目、専門科目に加え、記述試験が実施されます。

専門科目は、心理学、教育学、福祉、社会学がそれぞれ10題ずつあり、計40題出題されます。

矯正心理専門職の場合は、心理学20題が必須解答で残りの20題は上記の40題から選択解答です。

福祉系の大学で学んだ学生なら、福祉と社会学は深く学んでいると思いますが、教育学は学んだことがない人が多いかもしれませんね。

福祉職の公務員で教育学が出題される試験は、法務省専門職員ぐらいしかないので、わざわざこの試験のためだけに教育学を勉強するのは骨が折れるかもしれませんが、それほど内容も難しくなく、出題範囲も狭いので安心してください!

これらの勉強方法やおすすめの参考書などは、また別の機会に紹介しようと思います。

記述試験は、心理学、教育学、福祉、社会学の4題から1題を選んで解答します。

矯正心理専門職を志望する場合は、心理学の選択が必須です。

記述試験は全科目を対策する余裕はないので、私の場合は、福祉と社会学を対策しました(本番では、2つが難しくて教育学を選びましたが…)。

心理学の記述はかなり専門的なので、心理学を幅広く学んだ人や、よほど得意でない限りはおすすめしません。

・まとめ

これらの試験については、人事院で過去問を請求できるので(確か6年分)、早い段階で請求しておいてください。

私のときは請求してから手元に届くまで1ヶ月以上かかりました。

市販の問題集では、法務省専門職員の問題がほとんど記載されていないので、本番と同じ形式の問題を見ておくことは重要だと思います。