家裁調査官補は、福祉職や心理職の公務員を目指す人たちに大変人気のある職種です。

その人気を裏づけるように、倍率も毎年9倍前後で推移しており、難易度はかなり高めです。

そんな難関である試験に見事合格し、家裁調査官補に採用されると、約2年の研修を受けたのちに家裁調査官に任命されます。

通常の公務員の研修期間が6ヶ月、教員であっても1年なので、家裁調査官補の研修期間はかなり長いですね!

・職務内容

家庭裁判所調査官は,離婚,親権者の指定・変更等の紛争当事者や事件送致された少年及びその保護者を調査し,紛争の原因や少年が非行に至った動機,生育歴,生活環境等の調査します。

裁判所|家庭裁判所調査官(最終閲覧:2019/10/07)
http://www.courts.go.jp/saiyo/message/tyousakan/index.html


このように、家庭裁判所調査官補は事件の関係者に対して面接調査を行ったり、関係機関との連絡調整を行ったりするのが主な仕事です。

・試験内容

2020年度の試験から、試験制度に大幅な変更がありました。

2019年度まで、
・1次試験
基礎能力試験
専門試験(用語説明400字以内)

・2次試験
専門試験(記述式)
13科目15題中2題選択解答
ただし、児童福祉論,高齢者福祉論の同時選択不可
民法のみ2題または刑法のみ2題の選択不可

政策論文試験
集団討論
個人面接1回


2020年度より、
・1次試験
基礎能力試験のみ

・2次試験
専門試験(記述式)
心理学、教育学、福祉、社会学、法律学の5領域から出題される15題のうち、2題を選択解答
科目選択の制限が撤廃

政策論文試験
集団討論
個別面接2回


大きな変更点としては、1次試験が基礎能力試験のみになったこと、専門試験での科目選択の制限がなくなったことです。

この変更によって、必ずしも福祉や心理学の勉強をする必要がなくなったので、かなり受験しやすい試験内容になったと言えます。

例えば、法律学部出身の学生は、専門試験で法律学に関する問題だけを選ぶというのも可能です。

従来の家庭裁判所調査官補の試験は、心理学に関する高度な知識がなければ受けづらいものでしたが、今回の制度変更によって、多くの学生が併願先として選びやすい試験になったのではないでしょうか。

(制度変更についてもっと詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。)

また、人物試験の配点は6/15と従来から変更はないものの、個別面接の回数が増えたことで、人物試験の重要度はさらに増したと言えます。

ちなみに、集団討論と個別面接2回は1日で終わらせる予定となっているので、スケジュールはかなりハードですね。

最初で大きな失敗をしてしまうと、立ち直れないまま後の面接にも悪影響を及ぼしそうです…。

公務員の福祉職は、他の公務員と比べるとそこまで面接の配点が高くないケースがほとんどですが、家裁調査官補は事件の加害者や被害者と直接関わる仕事なだけあって、かなり人柄を重視しているみたいです!

以上が、この試験の大まかな内容です。

こちらから裁判所総合職試験の過去2年分の問題を確認することができます。)

・まとめ

裁判所総合職の試験は例年、5月の前半に行われています。

※令和2年度(2020年度)は、コロナウイルスの影響で日程が大きくずれ込み、裁判所総合職の試験は8月スタートとなっています。

そのため、福祉職・心理職の公務員試験は
   4月後半:国家総合職  人間科学
   5月前半:裁判所総合職 家庭裁判所調査官
   6月前半:法務省専門職員
   6月後半:地方公務員 社会福祉

というのが、大きな流れです。

そのほか、独自の日程で試験を行う自治体や、独立行政法人などの併願先候補があるので、またのちのち紹介しようと思います。