福祉職・心理職の専門試験では2〜3問程度白書からの出題があるのですが、そのためにわざわざ白書を読むのは面倒だという人は多いと思うので、出題されそうなポイントを抜粋しておきます。

具体的な数字までは覚えてなくても、「こういう傾向なんだな」となんとなくでも覚えておけば、いざ出題されたときに結構役立ちますよ。

今回は令和2年版犯罪白書からの抜粋ですが、試験では2〜3年前の白書から出題されることも稀にあるので、時間があれば自分でも3年分ぐらいの白書に目を通してみてください!

刑法犯の認知件数は減少傾向

刑法犯の認知件数は、平成14年の285万人4,061件をピークに減少し続け、令和元年には74万8,559件と戦後最少を記録しています。

平成15年から17年連続で減少となったのは、刑法犯の7割以上を占める窃盗が大幅に減少し続けているためです。


薬物犯罪は増加傾向

覚醒剤取締法違反の検挙人員は平成13年以降減少傾向にあるものの、平成26年以降、大麻取締法違反の検挙人員が急増しています。

特に若年層の大麻取締法違反者が増えており、令和元年には昭和46年以降で初めて4,000人を超えました。

平成12年・13年時点での薬物犯罪検挙人員の構成比は、「覚醒剤取締法違反:約90%、大麻取締法違反者:約10%」でしたが、令和元年では「覚醒剤取締法違反:約60%、大麻取締法違反約30%」にまで変化しています。


児童虐待の検挙件数は大きく増加

児童虐待の検挙件数は平成26年以降大きく増加し続け、令和元年は1,972件と、統計開始以降最多となりました。

また、児童相談所における相談対応件数も平成30年度は15万9,838件と、検挙件数とともに一貫して増加しています。

被害者と加害者の関係別で見ると、父親等が71,5%で最多ですが、殺人と保護責任者遺棄に限れば母親等の割合が高いという点は要チェックです。

また、母親等のうち実母の割合は95.5%なのに対し、父親等のうち実父の割合は63.1%と、父親等の場合は実父以外からの虐待が多い点もポイントです。

母子家庭の子が、義理の父や母親の恋人から虐待を受けるケースが多いのでしょう。

児童虐待の検挙件数、相談対応件数いずれも大幅な増加傾向にありますが、最近は児童虐待防止への意識が世間に広まっているので、通報する人が多くなったことも検挙件数増加の要因の一つだと考えられます。

ですから、検挙件数や相談対応件数が増えたからといって、事件の発生件数そのものが急増しているとは一概には言えません。


まとめ

令和2年版犯罪白書から、特に重要な3つのポイントを抜粋しました。

刑法犯認知件数そのものは減り続けているものの、薬物犯罪や児童虐待に係る犯罪など、一部の犯罪では増加傾向にあるということを覚えておくとよさそうです。


参考サイト
法務省【令和2年版犯罪白書】
http://www.moj.go.jp/housouken/housouken03_00027.html