福祉職・心理職の公務員を目指す人たちの併願先候補の一つである、国家総合職の人間科学区分。

発表されたのは2月の頭なので今さらではありますが、試験概要について改めてまとめておきたいと思います!

試験日程

受付期間2021年3月26日(金)9:00~4月5日(月)
第1次試験4月25日(日)
第2次試験筆記試験5月23日(日)
人物試験5月25日(火)~6月11日(金)のいずれか
最終合格者発表6月21日(月) 16:00

以上が2021年度の試験日程です。受付が始まるまではまだ時間がありますが、うっかり申し込みを忘れてしまわないよう、カレンダーや手帳にマークしておきましょう!

2/22日現在では、例年どおり4月下旬に第1次試験を実施予定ですが、コロナの影響によって急な日程変更も考えられます。

昨年のように延期される可能性がある、ということを一応頭に入れておきましょう。

例年どおりであれば、最終合格後、7月上旬あたりから官庁訪問が実施される予定です。

受験資格

1)1991年4月2日~2000(平成12)年4月1日生まれの者

2)2000年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
(1) 大学(短期大学を除く。以下同じ。)を卒業した者及び2022年3月までに大学を卒業する見込みの者(2) 人事院が(1)に掲げる者と同等の資格があると認める者

人間科学区分では、社会福祉士や社会福祉主事などの資格は必要ありません。

試験内容

試験試験種目試験内容解答時間配点比率
1次試験基礎能力試験
(多肢選択式)
40題解答
・知能分野27題
 文章理解 11
 判断・数的推理(資料解釈も)16
・知識分野13題
 自然・人文・社会(時事も)13
3時間2/15
専門試験
(多肢選択式)
105題のうち40題選択して解答
※詳細は別途記述します
3時間30分3/15
2次試験専門試験
(記述式)
6題のうち2題選択して解答
※詳細は別途記述します
3時間30分5/15
政策論文試験
(記述式)
1題
政策に関する知識や考え方を問う試験です
2時間2/15
人物試験性格検査と個別面接が実施されます3/15
英語試験これまでに受けたTOEFL(iBT)やTOEICなどのスコアに応じて点数が加算されます

以上が2021年度人間科学区分試験の内容です。

これまでの試験内容から目立った変更点はなく、配点比率にも変更はありません。

やはり専門試験の配点が高く、多肢選択式と記述式を合わせて8/15もあるので、専門試験の出来が突破の鍵となりそうです。

ただ、それぞれの試験種目には基準点が設けられており、基準点に達しない試験種目が一つでもあれば問答無用で不合格にされてしまうので、配点比率の低い基礎能力試験や政策論文試験も疎かにはできません。

専門試験について

・多肢選択式

専門試験は特に方式がややこしいので詳しく説明していきます。まず、1次試験の専門試験(多肢選択式)から

専門試験(多肢選択式)
105題出題 40題解答

Ⅰ部5題
人間科学に関する基礎(人間科学における調査・分析に関する基礎、人間科学における行政的問題を含む)

Ⅱ部15題 A、B(各15題)から一つを選択
・選択A(心理系)
人間の資質及び行動並びに人間関係の理解に関する心理学的基礎(心理学史、生理、知覚、学習等)11
心理学における研究方法に関する基礎 4

・選択B(教育・福祉・社会系)
教育学、福祉及び社会学に関する基礎 12
教育学、福祉及び社会学における調査・分析に関する基礎 3

Ⅲ部20題14科目(各5題)から4科目を選択し、計20題解答
認知心理学、臨床心理学、教育環境学、教育心理学、教育経営学、教育法法学、社会福祉総論、社会福祉各論、福祉計画論、地域福祉論、社会学(倫理)、社会学(各論)、社会心理学、現代社会論

Ⅰ部については選択できませんが、Ⅱ部とⅢ部は自分の得意分野の問題を選ぶことができます。

Ⅱ部の選択Aはかなり高度な心理学の知識が必要になるため、心理学部出身の学生は選択A、それ以外の福祉系学部出身の学生は選択Bがおすすめです。

Ⅲ部については、自分の得意分野を4つ選ぶことになります。現代社会論、社会福祉各論といったように、範囲が広い科目のほうが易しめの問題になる傾向があります。

・記述式

専門試験(記述式)
次の6題から2題選択して解答

・心理学に関する領域 2
(人間の資質及び行動並びに人間関係の理解に関する心理学的基礎、行政的な課題・社会的事象について、心理学的な視点から論述するもの)
・教育学、福祉及び社会学に関連する領域 1
・教育学に関する領域 1
・福祉に関する領域 1
・社会学に関する領域 1

※同じ領域から2題選択可能。つまり2つとも心理学にするのもOKということです。

心理学2つ、複合的なものが1つ、教育学1つ、社会福祉学1つ、社会学1つという構成です。

狙い目としてはやはり社会福祉学と社会学でしょうか。

他の受験先の記述試験対策として、社会福祉学と社会学を勉強している人は多いでしょうし。

まあ結局のところ、まんばんなく対策しておいて、当日解きやすそうな問題を選ぶというのが一番無難です。

過去3年の実施状況

大卒程度試験

実施年度申込者数第1次試験合格者数最終合格者数
2020年度 388    61   32
2019年度 435    73   39
2018年度 409    70   38

2021年度の人間科学区分の採用予定数は、院卒者試験・大卒程度試験を合わせて約30名です。

最終合格に辿り着くだけでも毎年倍率は10倍以上と、やはり福祉職・心理職の公務員としてはトップクラスに難しい試験と言えます。

また、最終合格者全員が採用されるとは限らないため、実際の倍率はさらに高いはずです。

まとめ

以上で、2021年度国家公務員総合職試験・人間科学区分の説明を終わります。

法務省専門職員や地方上級が本命の人の中には、「難易度が高すぎるから受けない」という人も多いかもしれません。

ですが、第1次試験が4月下旬で受けやすいですし、法務省専門職員や地方上級の試験に向けた練習にもなるので、試しに受けてみてはいかがでしょうか?

公務員試験の雰囲気を肌で感じられるので、国家総合職は本命ではないという人も、模擬試験のような感覚で受けてみることをおすすめします。


参考サイト
人事院 国家公務員試験採用情報NAVI【国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)】
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/daisotsuteido_sougou/daisotsuteido_sougou.html