今回は、障害者虐待とはそもそもどのような行為を指すのか、そして現在の障害者虐待の現状とそれを解決するために実施されている取り組みについてご紹介します。

・定義

障害者虐待は2011年制定障害者虐待防止法において、養護者によるもの、施設従事者によるもの、使用者によるものが定義されています。使用者とは、雇い主のことです。

※障害者虐待防止法は、正式には「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」と言い、障害者だけでなく、その養護者に対する支援についても定めています。

また、障害者虐待には、身体的虐待性的虐待心理的虐待ネグレクト(放棄・放任)、 経済的虐待の5類型があります。

・現状

厚生労働省が発表した、平成29年4月1日から平成30年3月31日の間に、全国で虐待と判断されたケースは、約2,600件と過去最多でした。

このうち、福祉施設従事者等の職員による虐待も、464件で過去最多を更新。

被害者は男性が66%、障害種別では知的障害者が71%を占めています。

虐待の類型別では、身体的虐待 56%と最も多く、次いで心理的虐待42%、性的虐待が 14%、ネグレクトが 7%、経済的虐待が 6%の順です。

身体的虐待と心理的虐待が、障害者虐待のほとんどを占めていることがわかります。

参考:平成29年度障害者虐待の防止調査プレスリリースver5
https://www.mhlw.go.jp/content/12203000/000463502.pdf

具体的な数字はどんどん古くなってしまうので、勉強の際は、自分でも最新の情報を調べてみてくださいね。

・取り組み

近年の障害者虐待の増加をふまえ、障害者虐待防止法では及び地方公共団体に対し、障害者虐待に関する責務や早期発見の努力義務を課しています。

また、国民は虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合、速やかに市町村などに通報しなければなりません。

市町村や都道府県に対しては、福祉事務などを担当する施設において、それぞれ市町村障害者虐待防止センター都道府県障害者権利擁護センターの機能を果たすことを規定しています。



参考文献

TAC社会福祉士受験対策研究会(2018)『2019年版みんなが欲しかった!社会福祉士の教科書 共通科目編』TAC出版.

TAC社会福祉士受験対策研究会(2018)『2019年版みんなが欲しかった!社会福祉士の教科書 専門科目編』TAC出版.

一般社団法人日本ソーシャルワーカー教育学校連盟(2018)『2019社会福祉士国家試験過去問解説集』中央法規出版.